●お位牌について
お位牌はなぜ必要なのでしょうか。
仏教では、最高の供養は「仏像を造り、塔を建て供養すべし」とされています。そのために墓石を建て供養するわけですが、建てただけでは不十分です。墓石を建立することは大切なことですが、それ以上に大切なことが日々のご挨拶、ご供養です。でもお寺や墓地遠かったりするとなかなか思い通りにできません。
そのためにあるのがお仏壇であり、ご本尊様であり、お位牌です。お仏壇はご先祖様のお家であり、極楽浄土を表すものです。ご本尊様は菩提寺のご本尊様の分身であり、当家の守り本尊です。
お位牌は墓石の分身であり、亡くなった方の象徴と言えましょう。
お位牌の選び方
お位牌は、材質や形、大きさなどもさまざまな種類があります。どの位牌を選んだらよいか迷うことも少なくありません。
働き物で意思の強かった祖父、明るく愛情深かった祖母。強気だが涙もろかった父、やさしく料理の上手だった母。亡くなった方の思い出は尽きません。お位牌は亡くなった方の象徴ですから、イメージに合ったお位牌を選びたいものです。尊敬と感謝の気持ちでお選びください。大きさは、お仏壇の大きさに合わせて選びます。
白木のお位牌について
お葬儀の時にご用意された白木のお位牌を野辺位牌といい、一般的には49日までの位牌とされています。長い間には戒名が読みづらくなったり、まったく読めなくなったりします。49日の法要(又は35日の法要)に間に合うように本位牌を作り、御魂を入れてもらいます。白木の位牌は法要の時に菩提寺に納めます。
個人の本位牌と回出位牌について
個人の位牌は、一般的には個人供養の終わる33回忌までお仏壇に安置しておきます。(丁寧に行う場合は37、50、100、150、200、300回忌とあります。)ご夫婦の方が二人とも亡くなった時に、一つの位牌に連名で作り直す場合があります。それ以外の場合(親子、兄弟等)は連名では作りませんが33回忌のすんだ方を回出位牌にせず連名で作る場合もあります。多くの場合は33回忌の済んだ方は先祖代々の回出位牌に移します。いつまでも個人の位牌のままでおくのは良くありません。まして何霊がある場合は先祖代々の回出位牌を作り、整理して供養してあげたいものです。